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2011年08月25日

李登輝起訴の背後に何があるのか(下)

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林建良氏

李登輝起訴の背後に何があるのか(下)
【「月刊日本」2011年9月号より転載】

          「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

◆不屈の精神を見せる李登輝氏

 果たしてこの一石三鳥の効果は出ているのか。世論調査によれば、台湾の国民のほとんどがこの起訴には政治的意図が働いていると認識している。民進党総統候補者である蔡英文氏に脅しをかける分断作戦も完全に不発に終わった。起訴翌日の7月1日、蔡英文氏が李登輝氏と一緒に台湾団結聯盟の決起大会に出席していたことが何よりの証明である。

 李登輝氏もこの集会で、いくら弾圧されようとも屈することはないと力強く宣言した。
死さえも恐れないのにこの程度の弾圧に屈するはずはない。台湾には沢山の李登輝がおり、たとえ李登輝が死んでも、次から次へ出てくるはずだと語り、馬英九政権と戦う意志を明確にした。

 李登輝起訴は親中国派を喜ばせたことには違いないが、もっと重要な狙いである民進党と李登輝氏との離間には全く効果がなかった。それどころか起訴の翌日から台湾各地において「守護阿輝伯、打倒馬英九」(李登輝爺ちゃんを守れ、馬英九を打倒せよ)のスローガンが掲げられ、独立派陣営の気勢もかつてないほど高まった。台湾人にとっては90歳にもなる老人をいじめる馬英九はとても許せる代物ではないのだ。

 結果として民進党の支持率がさらに上がり、国民党内部の台湾派勢力を離反させる結末となった。国民党寄りのマスコミは、李登輝起訴によって民進党支持者の結束が高まると同時に、国民党側でも危機感が高まり、支持の喚起に繋がったとコメントしている。つまり、李登輝起訴で馬英九陣営が蜂の巣を突っついてしまったことを認めざるを得なかった。

◆妻にも見放された馬英九

 では、この一石三鳥を狙った「李登輝起訴」の黒幕は一体誰なのか。

 馬英九自身が黒幕なのであれば、この作戦はまさに彼の愚かさを真に証明するようなものだ。馬英九の無能は周知の事実であるし、妻の周美青が「全く魅力のない男で、来世があるなら絶対この人とは結婚しない」と公言したほどである。しかし、この甘いマスクと空っぽな頭を持つ男の身辺には幼馴染の知恵袋、金溥聡という人物がいた。

 2008年の総統選挙で馬英九陣営を仕切っていた台湾台南生まれの金氏は「金小刀」と呼ばれ、そのあだ名の通り頭の切れる策士である。彼は台湾人の社会で成長して台湾人の機微をよく理解しているからこそ、長期にわたって馬英九の右腕が務まっているのだ。今回の起訴も金氏の策略ではないかとの観測もあるが、その彼が李登輝起訴後の変化を予想できないとはとても考えにくい。

◆黒幕は中国

 答えは一つしかない。馬英九のパトロンである中国だ。民進党に政権を明け渡すことを国民党以上に危惧しているのは、他ならない中国である。親中派の馬英九の肩を持つのは当然であるが、台湾を戦争という代価を払わず併合できる一番良い駒が馬英九なのである。
無能であるが故に中国の指示に唯々諾々とする馬英九は、中国にとり意のままに動かせる都合の良い存在だ。

 馬英九は中国と18のパイプを持っていると公言しているが、言い換えれば、彼に指図できる中国のボスが18人もいるということである。自国を併呑しようとする敵とのパイプを自慢するリーダーがどこにいるのか。しかしながら台湾人は、中国の尖兵を自国のリーダーとして選んでしまった。

 実際に起訴直前の6月に台湾の検察総長である黄世銘が中国へ行き、1週間滞在している。
現職の台湾検察最高責任者が秘密裏に中国に行くこと自体が尋常なことではない。その黄世銘が台湾に帰国してからほどなくして李登輝氏を起訴した。

 台湾団結聯盟の黄昆輝主席は、黄世銘検察総長が中国で李登輝起訴の指令を受けたと批判したが、この批判は決して看過すべきものではない。批判が事実なら、敵国の命令に従って動くという売国行為である。検察総長ともあろう人間がこのような批判を受けた場合、台湾の常識からすれば、名誉毀損で黄昆輝氏を訴えても良いはずである。それにもかかわらず、中国には犯罪の取り締まりに関する非公開会議で行っただけだと軽く交わそうとする黄世銘氏の弁解は、逆に疑惑を深めるばかりである。

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李登輝元総統

◆傲慢から生じる中国の判断ミス

 中国からの命令であるとすると、李登輝起訴は完全に誤った情報に基づく判断だといわざるを得ない。台湾ほど公開された社会での情報収集は決して困難なことではないはずだ。
「李登輝起訴」が逆効果になることを中国がなぜ予想できなかったのかとの疑問も残る。

 これはまさに中国の台湾観測の盲点なのだ。中国はその気さえあれば台湾に関する情報で手に入らないものはないであろうし、台湾の世論動向ももちろん的確に把握できるはずであろう。ところが、中国の台湾観測は常に間違っていた。

 1996年の台湾最初の国民による総統選挙の際のミサイル演習による恫喝や、2000年の総統選挙の直前に朱鎔基首相が表明した「間違った人を選ぶと戦争を選ぶことになる」との恫喝は全く効き目がなかった。台湾国民はその都度、中国の期待とは逆の選択をしたのである。

◆利益と恐怖で他国をも操る中国

 諜報工作や情報収集に巧みな中国がなぜ台湾社会の動向を把握できないのか。その原因は、中国人は常に自分たちの目線で台湾人を判断しているからであるといえる。

 中国の指導者にとって国民の目線などはどうでも良いことであり、彼らは利益と恐怖の心理を上手く利用し自国民を統治してきた。同じように台湾人も利益と恐怖の使い分けで操れると彼らは考えているのだ。中国人が利益で釣られるなら、台湾人も当然釣られる。
 中国人が恐怖心で屈服するなら、台湾人も当然屈服するという発想である。チベットやウイグルに対する残虐行為でも分かるように、そもそも中国人は自分より格下と思う存在には無法な接し方しかしない民族であるから相手の独自性などは眼中にない。

 その中国にとって司法は権力行使の道具に過ぎないのだ。気にいらない人間を牢屋に入れること自体になんの理由もいらない。つい最近まで牢屋に入れられていた中国の芸術家、艾未未氏はまさにその良い例である。自国の国民だけでなく、他国の司法へも平気に口出しするのが中国なのだ。尖閣沖漁船衝突事件の際には、日本も中国の脅しに屈して漁船の船長を起訴猶予で釈放した。それが何を意味しているのかといえば、数多くの政治家、官僚たちが中国に操られて、自国のためではなく中国の利益のために働いているということである。数年前に起きた上海の日本外交官自殺事件にせよ、自衛隊のイージス艦の情報漏えい事件にせよ、背後には中国の力が隠然と存在しているのだ。

 このモラル無き国による他国の頭脳中枢への侵食は、他国の国力をすべて中国のためにするとてつもない大きな略奪行為となって成功しつつある。中国を訪問したことのある日本と台湾の政治家や官僚たちは全員中国の罠にはめられて、中国の駒になっていると考えたほうがよさそうだ。

◆台湾人に通用しない中国の誘惑と恫喝

 そのような中国であるから、台湾人の心情など気にもかけない中国のボスが今回の起訴によって、漁船衝突事件で日本を屈服させたように李登輝氏を屈服させることができ、台湾人を恐怖の淵に陥れられるとの驕りから馬英九に起訴をしろと指図したのであろう。

 しかし、台湾人は中国人とは違う人種だ。中国人に効く誘惑や恫喝が台湾人にも効くとは限らない。それを示すのが李登輝氏の「死ぬことすら恐れないのに、この程度のことを恐れるものか」「李登輝が死んでも台湾にはまだ沢山の李登輝がいる」との言葉だ。この不屈の精神に応えようとする各地の「守護李登輝」(李登輝を守れ)運動はまさに中国人にはない台湾人精神そのものである。それは李登輝精神でもあるのだ。

                                     (了)



MSN産経ニュース>>ブレるなかれ民進党>>>>>>>>>
国の存亡に関わることだけに民意も経済効果だけでみないようにして欲しい

2011年08月24日

李登輝起訴の背後に何があるのか(上)

「日台共栄より」転載〜〜〜〜〜〜〜〜

 6月30日昼、台湾の最高法院検察署(最高検)が李登輝元総統を国家機密費を横領したとして公有財物横領の罪で起訴したというニュースが駆け巡った。

 李元総統は翌日、「私は絶対に打倒されない。台湾の主体性と民主の発展を守るため、これからも言うべきことは言い続ける。90歳の老人に死は怖くない。たとえ李登輝が死んでも、台湾人にはまだまだ数千、数万もの李登輝(の分身)がいて、台湾の民主のために戦う」と宣言、真っ向から最高検と戦う姿勢を明らかにした。

 台湾問題や日台交流に関心のある人々は、なぜ今になって李登輝元総統は起訴されたのか、その背景になにがあるのか、誰が仕掛けたのか、と誰もがいぶかしんだ。

 それに応えているのが、林建良氏(メルマガ「台湾の声」編集長、本会常務理事)が月刊「日本」9月号に発表した論考「李登輝起訴の背後に何があるのか」だ。かなり長い論考なので、2回にわたってご紹介したい。


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林建良氏

李登輝起訴の背後に何があるのか(上)
【「月刊日本」2011年9月号より転載】

                「台湾の声」編集長 林 建良(りん けんりょう)

 2011年6月30日午前、台湾の検察当局は突如記者会見を開き、李登輝元総統を国家安全秘密口座779万米ドル余りの横領の罪で起訴した。

 このニュースは台湾社会に激震を与えたのみならず、瞬く間に世界のビッグニュースとなった。「ミスターデモクラシー」と賞賛されている哲人政治家が汚職の罪で起訴されるとはただ事ではない。しかし、この汚職を問われたのは16年も前の外交機密費に関する疑惑で、重要関係者の無罪がすでに確定している事件なのだ。

◆国際孤児台湾と外交機密費

 台湾が置かれた国際社会の現実が、この外交機密問題の背景にあった。1994年、当時台湾と国交を結んでいた大国といえる唯一の国、南アフリカが台湾との国交を断絶し、中国に乗り換えようとしていた。そうなれば台湾にとって外交的大敗北になるだけに、台湾は南アフリカへの1050万ドルの資金援助要求を呑まざるを得なかった。その資金の出所が「奉天専案」という機密費である。国連に加入できない台湾が、国家存在の正当性を維持していくためには外国からの国家承認が不可欠なのだ。

 だが、中国はあらゆる手で台湾の友邦を切り崩そうとしていた。その最も有効な手段が金銭外交である。この台湾の弱みを利用して中国に色目を使ったり、台湾から金をゆすり取ったりする国も少なくはなかった。

 一方、台湾は国民の監督の下で国政を運営しなければならない民主主義の国家でもある。
台湾の国民が、ある程度台湾の国際社会における現実を理解できるとしても、親交ある国からの常識を超える金銭要求は決して国会の場で議論できるものではない。結果として外交予算を大幅に超える予算は機密費から捻出する以外にはなかったのだ。今回の機密費問題の発端はまさにこの典型的な例と言えよう。

 外交予算を超える資金援助の処理が急務となっていた当時、国家安全局局長であった殷宗文氏がシンクタンク台湾綜合研究院第四局に「戦略與国際研究所」という組織をつくり、民間法人を通して困難な外交案件を処理すると提案した。この案は総統府に設置されている国家安全会議で了承され、機密性の高い外交案件は台湾綜合研究院第四局を通じて処理することになった。この措置は台湾の現状からして当然の帰趨であった。

◆機密費を透明化した愚かな指導者・陳水扁

 その後、2000年の総統選挙の結果、台湾は初の政権交代を迎え、民進党の陳水扁が政権の座についた。政治哲学や理念を全く持ち合わせていないポピュリズム政治屋である陳水扁は、国民受けの良いことならなんでもやろうとした。

 その最たる例が、情報開示の流行に乗って打ち出した機密費の透明化だ。そもそも「機密費を透明化する」ことは「黒猫を白猫にしよう」ということに等しい。かくも愚かしいことを永遠の優等生を自称する陳水扁はやったのだ。

 発端は「壱週刊」による機密費暴露事件であった。2002年3月19日、香港資本の週刊誌「壱週刊」が「奉天専案」を暴露して台湾の政界を震撼させた。まともなリーダーであるのならば国家秘密を暴露した「壱週刊」を法的処置で厳罰に処すだろうが、陳水扁は「例え政府が無くなっても報道の自由を守り通す」と「壱週刊」を不問にしたのみならず、さらには「陽光法案」(情報公開法)を作り、機密費を透明化した。

 後に彼自身がこの法律によって機密費の使い道を調べられ、マネーロンダリングの罪に問われて牢屋に入れられてしまう。機密費の透明化に伴い台湾綜合研究院第四局も閉鎖され、「戦略與国際研究所」にあった機密費も外交部に戻された。外交部の予算なら国会審議に応じて公表せざるを得ないので、透明化するというわけである。この台湾の現実を無視した陳水扁の愚策が今回の李登輝起訴の一因となったのだ。

 では、今回の起訴の経緯がどういうものか検証してみよう。訴状によると、国民党の金庫番であった劉泰英氏、殷宗文氏が李登輝氏に報告した上で機密費の余剰金を台湾綜合研究院に入れた。台湾綜合研究院は李登輝氏が退任後の拠点にしているので、李登輝氏がその機密費を横領したことになる、という話である。

 この訴状は首を傾げたくなるほどのお粗末な内容だ。まず、先に説明したように外交機密費の一部の運用を民間法人の形で運用することは当時の国家安全会議を経て決めたことであり、李登輝氏一個人が勝手に決めたのではない。さらに、その機密費の余剰金を台湾綜合研究院に入れることも李登輝氏の指示ではなかった。そもそも総統の李登輝氏がそれほど細かいことに一々指示を出すことはないのだ。しかし、検察当局は「李登輝氏は“きっと”了承していたにちがいない」との憶測で、一元国家元首を汚職の罪に陥れようとしている。百歩譲って、たとえ李登輝氏が指示したとしても、国会安全会議で決められた機密費の運用ルールに沿った指示がどうして汚職といえるのだろうか。

 この機密費問題は、陳水扁政権時代から「機密費を透明化する」という愚かな指示の下で検察当局に調査させてきたものだった。日本の検察当局も行政の一部門である法務省の所管であるが準司法機関としての伝統があり、台湾と比べれば政治に動かされることは比較的に少ない。だが、台湾の検察当局は政治に強く影響されている。この件は、政治的得点を稼ごうとする陳水扁が功名心から検察当局に徹底的に調べさせたものだが、罪を問うことの出来る証拠は何一つなかった。それでも強引に会計責任者の徐炳強氏を起訴したが、10年前に最高裁で無罪判決が確定している。

◆李登輝起訴は馬英九の指示なのか

 そもそも最高裁の無罪判決が下されたこの件に関し、新たな証拠も出さずに起訴するとは何事か。しかも訴状を当事者の李登輝氏へも李登輝氏の弁護士へも送ることなく、検察当局がいきなり記者会見を開いて「犯罪事実」なるものを撒き散らした。挙句の果てに、その記者会見の場から李登輝氏の弁護士を排除したのだ。元国家元首に対する起訴にしてはあまりにもお粗末すぎる。いくら中国の子飼いの馬英九政権とは言え、このような乱暴なやり方は決して台湾社会に馴染まない。李登輝氏を貶めようとする中国的な意図が働いていると多くの台湾人は感じている。

 台湾ではこの起訴は馬英九の指示によるものだという見方が専らである。2008年の総統選挙に勝利した馬英九は当初「尊李路線」をとっていた。「尊李路線」とは李登輝尊重路線である。馬英九は台湾派の支持を得るとともに、自身につきまとう「反日」イメージを払拭するためにも日本に太いパイプを持つ李登輝氏に接近した。

 李登輝氏も最初は馬政権に様々な助言をしていたが、間もなく馬英九の中国一辺倒の政策に強い危機感を抱いた。馬政権はECFA(経済協力構造協定)を強引に結んで台湾を中国経済圏に組み入れたのである。李登輝氏は反馬英九の姿勢を明確にした。彼は「棄馬保台」(馬英九を捨て台湾を守れ)というスローガンを高らかに宣言し、次期の総統選挙で馬英九を落とすよう台湾人に呼びかけたのだ。

 李登輝氏の強い意思表明が独立派の共感を呼び、陳水扁一家の汚職によって低迷気味だったグリーン陣営も久しぶりに活気付いた。それにより民進党の支持率が上がり、民進党陣営は国会議員補欠選挙でも地方選挙でも国民党に大勝した。蔡英文氏が民進党の党内予選で総統選挙候補を勝ち取ってからさらに勢いがついて、20代から30代の若い層では馬英九に10ポイントの差をつけるほどの高い支持率を獲得している。

 味方からは「無能」、台湾派からは「売国」とのレッテルを貼られて、支持率の低迷に喘ぐ馬英九が「李登輝起訴」という禁じ手を使いたくなるのも無理はなかった。なぜならばこれには一石三鳥の効果があるのだ。

 まず、反李登輝感情の強い親中国派を喜ばせ、票を掘り起こす効果がある。続いて、汚職のレッテルを李登輝氏に貼り、民進党の李登輝氏への接近を阻止する離間効果も狙える。
最後には機密費問題というパンドラの箱を開けた陳水扁にも責任転嫁ができて、李登輝支持者と陳水扁支持者を反目させることも可能になるわけだ。

                                   (つづく)
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MSN産経ニュース>>国民党馬英九氏擁立>>>>>>>

2011年08月23日

円高や放射能が日本人の敵か

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円高や放射能が日本人の敵か  平成二十三年九月上旬   塚本三郎

 現在の日本は、不況による失業及び円高と、東日本大震災による未曾有の大災害の、二重苦に直面している。
第一は、経済不況と復興の為の増税論及び円高である。その結果、有力企業は海外へ逃避し、零細企業の倒産と失業者の増大は空前と云われる程である。
 第二は、東日本大震災の復興の遅れと、福島の原子力発電所損傷による始末と節電、放射能漏れによる、避難所生活の大騒動で、双方は共に民主党政権の無能が問題である。

不況と円高は乗り越えられる

 世界経済は、戦後から今日まで基軸通貨のドルを中心にアメリカが牽引車であった。
 だが、アメリカの浪費グセは止まることを知らず、たれ流した莫大なドルは全世界に信用を失い、対日評価では、一ドル七十円台に暴落したままである。
 日本が国際社会に伍した独立直後のドルは一ドル三百六十円であった。それが今日では五分の一の七十円台に下がってしまった。日本では円高と呼ぶが、世界ではこれをドル安と呼ぶ。アメリカの通貨であるドルの低下は、世界の株価の暴落を誘っている。

新興勢力のロシア、中国、インド、ブラジルの四カ国までも、同時株安へと巻き込まれた。その結果、世界同時大不況が予想され、株式市場は方向性を失っている。
自国の経済が貧困に直面すれば、生活を引き締め、財政の緊縮を図り、その上で景気の回復の為に、発展向上のミ政策を行うことが正常の政策である。
だが、アメリカ及び中国の経済構造は巨大である。とりわけ中国の労働力と低賃金は先進国にとっては魅力的である。

この二大強国が、自国内の失業救済と治安維持の為に、どれ程の通貨を世界及び国内に垂れ流していることか。アメリカは国際通貨であるから、誰はばかることなくドルを流出し続ける。また中国は、人知れず国内に通貨をタレ流しその結果物価高を招いている。
この二大経済大国が、「自国の政治情勢」の混乱を回避するため、更に大きく世界の経済動乱を招いていると云うべきである。

これを防ぐため、各国も経済再生と防衛に全力を尽くすことは当然である。
日本はこの円高を利用し活用すべきである。まずは、海外の資源を存分に買い入れること。だが原油などは施設の必要から、その容量に限度がある。鉱物資源や金は、既に限界を超える高騰を招いているから、なかなか手が出ない。それでも出来るだけ買えるものは手に入れ確保しておくことが必要がある。

非常時だから大胆に「政府紙幣」を

大切なことは、アメリカや中国と同等に、日本政府も「政府紙幣」の大量発行を行うことである。まず大胆に五十兆ほどを災害対策に投入せよ、その上、また五十兆を、国内経済発展と、防衛力強化及び国土整備に活用して、不況克服に役立てよと主張する。
例えば、第一に、道路交通網、特に日本海側に新幹線を、東京大阪間にリニアモーターを、都市には、電力及び電話電線と共に、ガス管等の地下埋設による「共同溝の建設」。特に近隣諸国への脅威に対し、対等の防衛力の強化は独立国として不可欠の要件である。
加えて、毎年追い討ちをかけるが如く、膨大な国債の償還期限が来る。毎年約三十兆円余が迫っている。これも約三年間、計約百兆円を毎年、同時発行の国債の繰り返しを止めて、その分の百兆円を「政府紙幣」で消化する。
この約三年間で合計二百兆円程の政府紙幣を発行することで、日本国内のデフレ克服と、災害復興及び失業救済と、国土開発を試みるべきではないか。今日は異常事態であるから。
財政や税金の裏付け無き一国の通貨が下落することは当たり前である。アメリカのドルは暴落し、中国は物価高が眼前にそれを証明している。
日本政府も「政府紙幣」を発行するならば、日本もその例外ではない。一ドル七十円台のドルが、百兆円の「政府紙幣」発行で九十円台となり、二百兆円の増発で百円から百十円台の円安へと戻るのか。

これは架空の論である。否々、百二十円まで円安へと反落するかもしれない。
その結果、日本国民は困るのか、財界は迷惑するだろうか。日本経済を正常に戻す緊急時の対応だから思い切った対応、即ち「政府紙幣」の発行を行うべきだと主張する。
働きグセの付いた日本人が、働く場が無く、新卒者の職場さえ見つからない日本社会。不況の為、五十代で追い出された、日本企業の中年技術者が失業者として、最近では中
国や韓国へ高い給与で雇われ、日本企業内の大切な技術が流出しつつある。
その結果、韓国や中国企業が恐るべき競争相手となりつつある。このまま日本の産業界を見捨てておいてよいのか。
元気な日本経済を取り戻すために、非常手段として、思い切ったデフレ克服の手段として「政府紙幣」即ち、「打ち出の小槌」を利用せよ。絶好のチャンスと言うべきである。
日本は一九九三年に、一人当たりの国民所得で世界一となった。
だがそれからは、つるべ落としの低下が続き、現時点では30位ぐらいに落ちている。20年以上もデフレから脱却できないのは先進国中では日本だけである。
世界が大きく変ってきているのに、日本だけが20年前の成功体験のままではないか。

原子力放射能を怖がるな

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2011年08月21日

中国各地に頻発する暴動、抗議行動、社会擾乱はおさまるのか 胡錦涛、温家宝の「親民路線」は、これを逆に政治利用しているのでは?

宮崎正弘氏メルマガより
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成23年(2011) 8月19日(金曜日)
      通巻第3401号  
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 中国各地に頻発する暴動、抗議行動、社会擾乱はおさまるのか
  胡錦涛、温家宝の「親民路線」は、これを逆に政治利用しているのでは?
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中国貴州省の畢節という町で警官が女性の露天商に暴力をふるい、これを目撃していた住民がパトカーを横転させて火をつけ、騒擾が拡大、デモ隊と警官隊が衝突し、30人以上が負傷した。
 これはつい最近(8月中旬)の社会争乱の典型的事件で、デモ隊は公共のビルに放火し、一時は無法状態に陥った。 

 8月14日に大連で行われた化学工場移転要求デモ、集会には3万の市民が参加し、ついには市トップの党委員会書記が登壇して移転を約束、これは民衆蜂起が成功したまれなケースで、以後、関係者の一部は「大連モデル」と呼んでいる。

 大連モデル以前にも暴力的騒擾は無数に発生している。
 六月だけでも広州市の出稼ぎ労働者数千人の乱がおこり、浙江省台州市、河南省鄭州市などへ大規模な争乱が伝播した。
 毛沢東のゆかりの地、湖南省長沙でも市役所前で大規模な抗議集会が開催された。7月には新幹線事故。ネット世論が鉄道省への批判を「爆発」させた。遺族の抗議行動に当局は抑圧ではのぞまず補償金をつりあげて懐柔した。

 中国のネット世論の暴走をすりかえるため当局は日本人公墓を反日カルトを使そうして、破壊させたり、空母を派手に航海させて中華主義を鼓舞しようとしたが、もはやみえみえのすり替えに民衆は立ち上がらず、全土で反日デモは皆無、かわって起きているのは反政府暴動寸前の反乱である。

 「大連モデル」以後も各地の争乱は勃発、頻発、当局は抑止する能力がなくなったかのようにみえるのも、民衆は警察、公安を日頃から「敵視」してきたからで、彼らは現場から写メール、ツィッターなどで陸続と、こうした情報を香港に送りつける。
そこから世界へ発信されている。

8月6日、広州市で警官が女性露天商を殴打し、激怒した民衆が暴動を起こした。数千人規模の擾乱となった。 
 大連の騒ぎの夜、四川省成都では5000人が停電に抗議し幹線道路を封鎖、警官とにらみ合った。 
当該地区は貧困地域のため、電力会社が電気を送らないことが頻発しており、気温40度のうえに水道も止まったことを差別だと住民が激怒したのだ。
かれらの多くは三峡ダム建設のため強制的に立ち退かされ、雀の涙ほどの補償金しか受け取っていない。
 「国家事業のために犠牲になったのに、この差別は何だ」というわけだ。 

山東省済南では警官の横暴な取り締まりに激怒した住民数千人がパトカーを壊し幹線道路を封鎖した(8月15日)  
 これらの暴動、抗議行動の基底に流れるのは「庶民の味方」ではない、警官、公安、治安関係者の横暴に住民が鬱積した不満の爆発チャンスを窺っているからである。


 ▲しかし反抗する側には組織も指導者もいない

 8月16日、江西省蓮花県では化学工場から有毒物質が流出したと声高に叫び、当該工場の稼働停止を要求する数千人のデモが組織された。
 この江西省萍郷市の金属工場からは有毒物質が大量に排出され、多くの住民が原因不明の病気になったり、老人が死亡している事実は以前から指摘されていた。

住民らは大連のニュースを聞いて、抗議を呼びかけ、たちまち数千人の住民が工場の出入り口をふさいで抗議した。

 ならば、こうした抗議行動の流れは止まらないのか。
 基本的には230万の軍、120万の武装人民警察、30万の公安ネット対策チーム、7200万の共産党員ネットワークを誇る支配側が、武力を用いての弾圧を開始すれば、民衆暴動など簡単にひねりつぶすことが可能である。

ましてや抗議する側に中核組織もなく、ぬきんでた指導者は不在、あやふやなネットという通信ツールだけが便りであるから、民衆蜂起が成功するなどという期待は抱かない方が無難だろう。

だが、中南海の権力闘争の舞台裏では別の思惑がある。
 胡錦涛・温家宝の「親民路線」は、この騒擾を逆に利用して、ますます民衆の味方のポーズをとりつつ、新幹線事故以来孤立無援の「上海派」をばっさりと粛正することが可能だからだ。

 ちかくまったく別のかたちに権力闘争の状況はうつると予測される。
    ◎◆

◆BOOKREVIEW ◆書評
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 戦後史観概括に目から鱗の視点、在米日本人共産主義らも加わった謀略
   日本解体のオリジナル・シナリオはOSSによって練られていた

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タグ:社会擾乱

2011年08月15日

【真相】「無条件降伏」という国際的大詐欺

 無条件降伏か否かは、日本国内でもその解釈が分かれる。ただ、流れを見ていると、日本人自ら、「無条件降伏」と発言し、言い訳ができなくなっている面もある。
 こうなってくると、何を言っても、揚げ足をとられてしまう。そういう意味で、日本は、日本軍の無条件降伏を受け入れたが、武装解除したら、日本国の無条件降伏にされてしまい、力を削がれた日本は、それに反論できず、受け入れる結果となってしまった。という事実を認識し、敗戦の常識を知り、不必要な贖罪意識から、脱却することが望ましいのかもしれない。


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8/5「台湾の声」より転載〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【真相】「無条件降伏」という国際的大詐欺

          史実を世界に発信する会 事務局長 茂木弘道


 8月15日が近づきますと、大東亜戦争を巡っての論があふれかえりますので、10日ほど前の今日、よく言われている日本が「無条件降伏」をしたという大ウソについての一文を書きましたので、お送りする次第です。

 「無条件降伏」すなわち「国家の無条件降伏」とポツダム宣言にいう「軍隊の無条件降伏」とは、似て非なるものという域を超えたそれこそ雲泥の差があります。
「無条件降伏」ということは、それこそ負けたのだから勝者の言うままに何をされてもかまわない、と言う事を意味します。しかし、ポツダム宣言は「我らの条件以下の如し」とあるように明らかに有条件降伏であり、この受諾は国際法に基づく国際協定としての宣言受諾です。

 従って、宣言に述べられていたことは、勝者敗者双方を拘束する「双務協定」ということになります。ですから、いかに勝者といえどもそこに述べられていたことを逸脱して「勝手」なことはできないという事です。

 しかし、一旦日本軍の武装解除をした占領軍は、この規定を公然と無視してやりたい放題の国際法違反を重ねました。「言論、思想信条の自由はこれを尊重さるべし」と書かれているのに、徹底的な検閲と表現思想の取り締まりを行いました。神道指令、地理歴史教育停止、教科書書き換え、そして憲法の押し付け、すべてポツダム宣言違反、国際法違反でした。たんにハーグ協定違反といった部分的なものではありません。

 ようするに、ポツダム宣言を発してさも国際法を尊重するかのように見せかけたアメリカは、日本の軍事力がなくなった途端、それを完全に反古にするするという国際的な大詐偽・背信行為を行ったという事です。

 この事実を明確に認識し、これに対する正義の怒りを持つことなくして、敗戦思想からの脱却、日本再生はあり得ないと考え一文を書いた次第です。
添付の通りです。ご覧いただければ幸いです。

平成23年8月5日

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「無条件降伏」という国際的な詐欺とそれに騙され続ける日本

 1945年7月26日に米英支が発したポツダム宣言を受諾して日本は降伏した。宣言は、13項目からなるが、第5項で「われらの条件は以下の如し。われらは右条件より離脱すること無かるべし」とあり、以下8項目の条件が掲げられている。明らかに「有条件降伏」であり、その第13項に「全日本国軍隊の無条件降伏」がある。

 「軍隊の無条件降伏」と「国家の無条件降伏」が全く異なることは言うまでもない。国際法の常識である。従って、7月30日に開催されたアメリカ国務省の国務長官スタッフ会議では、それ以前にアメリカが考えていた「国家の無条件降伏」と7月26日の宣言とはどのように違うか、検討された覚書でこの違いについて検討している。

 そこで明確にこう述べている。「この宣言は、日本国および日本国政府に対して降伏条件を提示した文章であって、受諾されれば国際法の一般準則によって解釈さるべき国際協定となるであろう。」更に「この宣言は、無条件降伏が「全日本国軍隊」にのみ適用されると解している。」と当然のことながら書かれているのである。

 マッカーサーですら、このくらいの国際法の常識を持っていたので、送られてきた「降伏後の対日初期方針」に疑問を感じ、9月3日マーシャル参謀長あて手紙を送っている。「特に内示された指令は、いくつかの点において降伏文書とポツダム宣言に規定されている諸原則を著しく逸脱していると思われるので、小官は所見を貴官に上申しておかなければならないと感じるのである。」

 直ちにトルーマン大統領から、これに答える指令が9月6日付で送られてきた。「我々と日本の関係は、契約的基礎の上に立っているのではなく、無条件降伏を基礎とするものである。」
 要するに、ポツダム宣言以前の無条件降伏でいくのだ、と開き直ったわけである。それは間違っていることを分かっていながら、「軍隊を武装解除」してしまえば、何を言っても通るとばかり、正しく国際的な背信詐欺行為を堂々と行ったのである。

 これを受けて占領軍民間検閲支隊長フーバー大佐は、日本の報道関係者に「マッカーサー元帥は、連合国はいかなる意味でも、日本を対等と見做していないことを明瞭に理解するよう欲している。…最高司令官は日本政府に命令する…交渉するのではない」と強圧的宣言を行い、「言論、宗教及思想の自由は尊重さるべし」と言う宣言の規定を、踏みにじって、徹底的な検閲、さらには史上例を見ない焚書まで行ったのである。

 しかも、憲法まで検閲下で変えさせられたにもかかわらず、「無条件降伏」論にやられてしまった日本人は、これに対するまともな反論を行う事が出来ずにここまで来てしまった。負けたのだから仕方がないといつまでも思っていたのでは駄目だ。「無条件降伏」などということは詐欺であり、不当なことである、という認識なしには、敗戦克服、日本再生はないということである。
(2011、8、5)

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